大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2939 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A同B同Cの弁護人桝井雅生同小泉英一の上告趣意は、後記のとおりであ

る。

論旨第一点について。

所論は、憲法三一条違反を主張しているが、その実質は単なる刑訴法の違反を主

張するものに外ならない。そして、強盗罪の構成要件たる他人の財物を判示するに

は法令の適用の基礎を明らかにするに必要な程度に具体的であれば足り、その財物

の種類、数量、価格等を一々詳細に判示する必要はないのであるから(昭和二三年

(れ)四三八号同年七月二二日当裁判所第一小法廷判決参照)、所論価格の証拠を

示さなくとも違法ではない。本件被害品が財物であることは「衣類合計四四点」と

判示されている一事によつて明瞭である。所論の大審院判決は本件の場合に適切で

ない。されば、原判決には所論の違法はない。

同第二点及び第三点について。

所論の事由は、いずれも原審において控訴趣意として主張されず、従つて原審の

判断を経ていないので、上告の理由とならないばかりでなく、記録を調べてみても、

第一審第四回及び第五回各公判調書の所論個所が公判調書完成後に取りはずされて

他の一片と取り換えられた事実を認めることはできない。それゆえ、前記公判調書

の無效を前提とする論旨は理由がない。

同第四点について。

所論は、量刑不当の主張であるから刑訴四〇五条の上告理由に当らないし、本件

には刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。なお、上告趣意書補充書と題

する書面は、法定の期間経過後の提出なので適法でないばかりでなく、その理由の

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ないことは前記上告趣意に対する判断によつて明らかである。

よつて、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二七年五月一三日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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